サブリース付きマンションは売却できる?売れない理由と打開策
- 「サブリース付きのマンションは売却できないのでしょうか」
- 「査定を依頼したら、サブリース付きという理由で価格が低くなりました」
- 「サブリースを外せば売りやすくなるのでしょうか」
投資用マンションの売却相談では、このようなお悩みをいただくことがあります。
結論からいうと、サブリース付きマンションでも売却は可能です。ただし、通常の賃貸中マンションと比べると、買主が確認したいポイントが多くなります。そのため、価格や売却期間に影響する場合があります。
この記事では、サブリース付きマンションが売れにくいと言われる理由と、売却を進めるための打開策を解説します。
サブリース解約から売却までの全体像は「サブリース解約から売却まで完全ガイド」で整理し、この記事では特に「売却できるか」「なぜ価格が下がりやすいのか」「どう打開するか」に絞って解説します。
サブリース付きマンションでも売却は可能

サブリース契約が付いているマンションでも、売却自体は可能です。
ただし、買主は物件だけでなく、サブリース契約の内容も含めて購入を判断します。
通常のオーナーチェンジ物件であれば、買主は現在の賃料、入居状況、管理費、修繕積立金などをもとに収益性を判断します。一方、サブリース付き物件では、オーナー様へ送金されるサブリース賃料、契約期間、解約の可否、賃料改定条項などが重要になります。
つまり、売却できるかどうかは、物件そのものの価値だけでなく、サブリース契約の条件にも左右されます。
売れにくい理由1. 実際の賃料が見えにくい
サブリースでは、入居者様が支払っている賃料と、オーナー様へ送金される賃料が異なります。
買主が知りたいのは、その物件が本来いくらで貸せるのかという点です。しかし、サブリース契約があると、実際の賃貸条件が見えにくい場合があります。
実賃料が確認しにくい物件は、買主が慎重になります。その結果、価格交渉が入りやすくなることがあります。
売れにくい理由2. サブリース賃料が低く見える
サブリース会社は、空室リスクや管理負担を引き受ける代わりに、入居者様から受け取る賃料と、オーナー様へ支払う賃料の差額を収益とします。
そのため、オーナー様へ送金される賃料は、市場賃料より低く設定されていることがあります。
買主は、オーナー様に入る賃料をもとに利回りを計算します。サブリース賃料が低いと、物件の収益性が低く見え、査定価格や購入希望価格に影響する場合があります。
売れにくい理由3. 購入後の運用自由度が低い
買主にとって、購入後に管理会社を変えられるか、賃料を見直せるか、将来的に自分の方針で運用できるかは重要です。
サブリース契約が残っている場合、買主はその契約を承継することになります。そのため、購入後すぐに管理方針を変えられない可能性があります。
投資家にとって、購入後の自由度が低い物件は検討順位が下がることがあります。
売れにくい理由4. 解約できるか不透明
サブリース付きマンションでは、買主から「将来的に解約できますか」と聞かれることがあります。
しかし、サブリース契約はオーナー様側から簡単に解約できるとは限りません。契約書の内容、契約期間、解約条項、正当事由、サブリース会社の対応方針などによって判断が変わります。
解約の見通しが不透明な物件は、買主から見るとリスクが高く見えます。そのため、価格を抑えて検討されることがあります。
売れにくい理由5. 資料不足で判断できない
サブリース付き物件では、まずサブリース契約書と現在の送金賃料が確認できることが重要です。必要に応じて更新条件や賃料改定の考え方も確認しますが、すべての履歴を細かく揃えなければ売却できない、というわけではありません。
ただし、契約条件の根幹が確認できない場合、買主はリスクを見て慎重になります。資料整理はあくまで、買主が検討しやすい状態をつくるための補足として考えるとよいでしょう。
特に、契約書、現在の賃料、承継条件、解除可否の見通しは早めに確認しておくことをおすすめします。
打開策1. サブリース付きのまま売る
サブリース付きのまま売却する方法は、解約交渉に時間をかけずに売却活動を始められる点がメリットです。
売却を急いでいる場合や、解約交渉の見通しが立ちにくい場合には、現状の契約を買主へ承継する形が現実的な選択肢になることがあります。
また、買主によっては、サブリース付きで毎月一定の賃料収入が見込めることをメリットと考える場合もあります。
ただし、この場合は契約内容を正確に開示する必要があります。買主が不安を感じないように、契約書、賃料、期間、解約条項、賃料改定条項を整理しておくことが大切です。
打開策2. サブリースを解約してから売る
サブリースを解約できれば、通常のオーナーチェンジ物件として売却できる可能性があります。
実際の賃料や入居者との契約内容が見えやすくなれば、買主は収益性を判断しやすくなります。また、購入後の管理自由度も高くなるため、検討する買主の幅が広がる可能性があります。
ただし、解約には時間がかかる場合があります。違約金や精算金が発生する場合もあります。
そのため、解約後の査定額と、サブリース付きのままの査定額を比較し、最終手取りで判断することが大切です。
打開策3. 仲介と買取の両方を比較する
サブリース付き物件では、仲介だけでなく買取も選択肢になります。
仲介は、より高い価格を目指せる可能性があります。一方で、買主探しや条件調整に時間がかかる場合があります。
買取は、価格面では仲介より低くなることがありますが、スピードや確実性を重視したい場合には有効です。
サブリースの解約交渉が難しい場合や、早めに現金化したい場合は、仲介と買取の両方を比較すると選択肢が広がります。
サブリース解除後の条件にも注意
解除費用を支払った後で条件が見え、「やはり解除しなければよかった」と感じても、元に戻せない場合があります。ここは一般のオーナー様だけで判断するのが難しいため、サブリース付き投資用マンションの売却経験がある会社へ相談するべきポイントです。
また、サブリース会社によっては、サブリース契約を買主へ引き継ぐ場合でも、新しい賃料条件へ変更されるケースがあります。つまり、解除する場合だけでなく、サブリース付きのまま売る場合にも、承継後の賃料や条件を確認する必要があります。
サブリースを解除すれば必ず有利になるとは限りません。解除後に開示された実賃料が想定より低い場合や、サブリース賃料の方が高かった場合、解除によって収益性が下がって見えることがあります。
実務上のポイント
サブリース会社は各社で契約内容、社内フロー、対応方針が大きく異なります。管理物件を失うことになるため、仲介会社やオーナー様とのやり取りが感情的になり、協議が進みにくくなるケースもあります。だからこそ、最初から対立的に進めるのではなく、契約内容と売却方針を整理したうえで、現実的な落としどころを探すことが大切です。
実際のご相談では、他社で「サブリース付きのままの条件でしか販売できない」と言われた物件でも、契約内容を確認すると、解約や条件調整の余地があるケースがあります。
もちろん、すべての物件でサブリースを解除できるわけではありません。ただ、サブリースを外せれば売却可能性が広がるケースはあります。
一方で、解除前提で強引に売買契約を進めることは危険です。サブリースが予定どおり解除できなかった場合、買主との契約条件や白紙解約の問題が出ることがあります。
投資用マンションの売却は、大手の不動産会社でも扱えます。ただし、サブリース付き物件や投資用ワンルームの売却では、一般的な実需マンション売却とは異なる知見が必要になることがあります。
会社選びでは、単に査定価格が高いかどうかだけでなく、サブリース契約の扱い、買主への説明、売買契約上のリスクまで見てくれるかを確認することが大切です。
まとめ
サブリース付きマンションは、売れない物件ではありません。
ただし、通常の投資用マンションと比べて、買主が確認したいポイントが多くなります。実賃料、サブリース賃料、契約期間、解約可否、賃料改定条項、管理の自由度などを整理することが重要です。
売却方法は、サブリース付きのまま売る方法と、解約してから売る方法があります。どちらがよいかは、契約内容、売却希望時期、ローン残債、最終手取りによって異なります。
大和プライムワンでは、東京23区の投資用マンション売却を中心に、サブリース付き物件の売却相談にも対応しています。
サブリース付きのまま売るべきか、解約してから売るべきか迷われている方は、まずは契約書と収支状況をもとにご相談ください。
サブリース解約から売却までの全体像を知りたい方は、総合ガイド記事「サブリース解約から売却まで完全ガイド」もあわせてご覧ください。

